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更新日:2023年2月16日

「鬼塚古墳」および「鬼塚古墳出土遺物一括」の長崎県指定文化財の指定について

日、長崎県教育委員会において、佐世保市宮津町にあります「鬼塚古墳」並びに「鬼塚古墳出土遺物一括」の2件が、新たな長崎県史跡、長崎県有形文化財(美術工芸品)に指定されました。

世保市におきましては、これまでの調査により8件の古墳が確認されており、その中において、唯一、「鬼塚古墳」は築造当時の墳丘を留める古墳でありました。
しかしながら、経年により墳丘の一部が流失し始めておりましたことから、平成25年(2013年)にその原因究明と復旧を目的に発掘調査を実施し、平成30年(2018年)に、その調査成果を報告書として刊行しておりました。

鬼塚古墳」は、築造当時、直径約17m、最大比高差約3m(推定)の円墳として造営され、主体部である横穴式石室の玄室は長軸185cm、短軸138cmを測ります。その石室内において、副葬品と考えられる鉄製品等が数多く出土しました。副葬品は、青銅鏡、鉄製甲冑(冑・錣・頸甲・肩甲・長方板革綴短甲)、鉄剣、鉄刀、鉄鏃、鉄鎌(鉄斧は採集)と多種にわたり、これらを分析したところ、今から1500年以上も前の5世紀第2四半世紀(西暦425~450年)に造営されたことが判明しておりました。

世保湾から大村湾一帯にかけて点在する高塚古墳は5世紀前後から半世紀間に集中して造営されておりますが、「鬼塚古墳」は前方後円墳ではないものの、県内で唯一、鉄製武具が副葬される特異な性格を持つものであり、今回の文化財指定におきましては、当該地域の古墳文化を検証する上で、極めて重要な史跡であると考えられると評価を受けております。

地区には国登録文化財である「梅ヶ枝酒造」をはじめ、無窮洞など本市を代表する文化財がありますが、宮地区の宝の1つである「鬼塚古墳」が長崎県指定文化財に加わることは喜びにたえません。

鬼塚古墳」の価値について評価いただきました長崎県および県文化財保護審議会委員の皆様をはじめ、地元・関係者の皆様方に、この場をお借りしまして厚くお礼を申し上げます。

市としましては、「鬼塚古墳」が長崎県の歴史を示す貴重な文化財として、また地域史を伝える重要な史跡、有形文化財として適切に保存管理し、後世に継承していけるよう尽力してまいりたいと考えております。

 

和5年2月16日
世保市長

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教育委員会教育総務部文化財課

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