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更新日:2013年6月13日
佐世保市内において、希少野生生物が多く生息生育する場所や、生物多様性が特に豊かな場所などを、「保全することが望ましい地域」として抽出し、佐世保市レッドリストに掲載しています。
これらの地域は貴重な自然環境を有するため、後世に継承できるよう、保全に努めていく必要があります。
これらの地域及びその周辺で開発を計画されている事業者などは、環境配慮について事前にご相談をお願いします。
また、他の地域についても、野生生物の分布状況など、環境配慮のための情報提供を行っておりますので、ご相談ください。
1.江迎町末橘 |
ハマボウ・ハママツナ・ハマゼリ・ハマサジ・シバナなど塩性湿地植物が多い。泥干潟にはドロアワモチ・イオウハマグリ・カワアイなど希少貝類が多く、アサクサノリも生育する。春先には干潟に接した小河川にシロウオが遡上する。 |
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2.江迎町白岳 |
ニシノハマカンゾウ・ホソバヤマジソ・ウンゼンマンネングサ・ヒオウギなど岩角地特有の植物が多く生育。 |
3.江迎町堤原池 |
池にはエゾミソハギ・ミズオトギリが、周辺の草地にはシバネム・ヒメシオン・ノヒメユリなどが生育する。草地にはタイワンツバメシジミも生息する。貝類では池内にマルタニシが、側の水田にはモノアラガイが多い。 |
4.鹿町町大島 |
ハマジンチョウの生育北限にあたり、海岸にはハマシイノミなどの希少貝類も多く生息する。 |
5.鹿町町船ノ村 |
本土側では最も広い草原で、野焼きによって維持されている。今では見ることが少なくなったオミナエシ・カワラナデシコに加え、ヤナギアザミ・スズサイコ・オオバギボウシなどの希少植物も多く生育する。シロヘリツチカメムシ・ジュウシホシツツハムシの生息地。 |
6.小佐々町明星草原 |
草原性植物のノヒメユリ・ヒメシオン・ヒメノハギ・マキエハギなどが比較的多く生育する。草原性の希少昆虫ではシロヘリツチカメムシ、甲虫類のジュウシホシツツハムシ・クロヒメツツハムシなどは県北でも多産する場所として保全したい。 |
7.小佐々町下島 |
ハカマカズラの市内唯一の生育地。九州西岸の北限。 |
8.小佐々町楠泊 |
ヤマトウミヒルモの大群落、アマモ群落がある砂干潟として貴重。 |
9.小佐々町小佐々浦と遊水池 |
カニノテムシロの市内唯一の生息地でありイオウハマグリなど砂泥干潟の希少貝類が多く、アサクサノリの国内有数の生育地。また、遊水池にはヒロハマツナやシバナ、ミズゴマツボ、メダカなどが生息する。 |
10.浅子町トコイ島 |
トビカズラの自生地として貴重。 |
11.浅子町及び小佐々町南東部 |
遊水池が2カ所あり、植物ではシバナが、流れ込む水路にはミズオオバコが多く、メダカも多い。ニホンヒキガエルの産卵地ともなっている。環境そのものが希少。昆虫ではチョウトンボ・キイトトンボなど他に、ヨシ原に特有なメダカヒメカッコウムシ・ジュウクホシテントウ、また河口域の潮間帯などに見られるムツモンコミズギワゴミムシも県内では貴重な昆虫である。 |
12.吉井町御橋観音・直谷城跡の主に崖地 |
崖地とその側は市内最大のシダ類の生育地。シロヤマゼンマイ・ツルホラゴケ・スジヒトツバ・ミヤジマシダの大群落があるなど、シダ類の生育地として貴重である。 |
13.吉井町五蔵池 |
梅雨の間は水が溜まり池になる。市内で唯一のアオカモメヅルの生育地で、ヒメシオン・ミゾコウジュ・ジボウエンゴサク等の希少植物が生育。アオカモメヅルを食草とするオオサルハムシの県内唯一の生息地であり、九州でも長崎県を中心とした地域に分布する、ナガサキトゲヒサゴゴミムシダマシも生息している。 |
14.世知原町開作の草地 |
市内で唯一のヒメヒゴタイ・オグルマの生育地で、オミナエシ・カワラナデシコ・ウラジロヤナギアザミも多い。草原性の希少昆虫類ではシロヘリツチカメムシ・タイワンツバメシジミも生息し、甲虫類のジュウシホシツツハムシ・クロヒメツツハムシなどは県北でも多産する場所として保全したい。 |
15.世知原町国見山アカガシ林 |
県内唯一のアカガシ原生林があり、胸高直径50?以上のアカガシが46株ある。両生類のブチサンショウウオや夏鳥のキビタキなどの繁殖地として貴重。 |
16.潜木町多利山 |
チドリノキ・オオキツネノカミソリ・ヤマアジサイの市内唯一の生育地である。オオキツネノカミソリは分布西限にあたる。夏期にはミゾゴイが渡来する。 |
17.大崎半島 |
海岸の岩場にはカノコユリが多く、干潟にはアマモ・コアマモ・ヤマトウミヒルモが生育する。貝類ではシイノミミミガイ・ハマシイノミ・オカミミガイ・センベイアワモチなどが多い。俵ヶ浦半島は砂干潟であるのに対し、こちらは大部分が砂泥干潟である。 |
18.相浦川下流域及び河口 |
河口干潟には少なくなったがハマグリ・カガミガイなど砂干潟の貝が生息する。汽水域はヤマトシジミの市内唯一の生息地であり、他にもタケノコカワニナ・トビハゼ・ハマガニが生息。また、アサクサノリの生育地として貴重。 |
19.元の島・小穴・大穴の谷 |
アマモの自生地、希少昆虫のシロウミアメンボ・シオアメンボの生息数が多い。干潟にはハクセンシオマネキ・チゴガニ・ヤマトオサガニなどの希少甲殻類、シオヤガイ・マテガイなどの希少貝類が生息し多様性を維持している。 |
20.牧の島の入江 |
南九十九島ではもっとも密生しているアマモの自生地。シロウミアメンボ・シオアメンボが多く生息している。狭いエリアに磯浜、砂浜が混在して、生息している水生動物の種数も多く、多様性が保たれている。 |
21.俵ヶ浦半島(九十九島側) |
底生生物・甲殻類・希少貝類が非常に多く、カノコユリ・ハマボウ・アマモ・コアマモ・ハマサジなどの希少植物も多く、優れた多様性をもつ。 |
22.木原町東部 |
市内唯一のハンノキ(県内2カ所)生育地であり、テリハミヤマガマズミ・ウスキキヌガサタケの市内唯一の生育地。湿地はヤマアカガエルとニホンアカガエルの繁殖地であり、グンバイトンボ・サラサヤンマ・コオイムシなどの生息地であるなど生物多様性の豊かな場所である。 |
23.小森川 |
市内で唯一、アブラボテ・ヤマトシマドジョウ・ムギツクが生息する。また、コオイムシも生息するなど良い河川環境を持つ。 |
24.三川内町南部 |
谷沿いにシダ類が多く、中でもクリハランが多いのが特徴で、希少種ではナガサキシダ・オオイワヒトデ等が生育し、フジカンゾウの市内唯一の生育地である。またミヤマタゴボウ・サワハコベなど沢沿いの植物が多い。 |
25.浦川内町・重尾町・広田町の溜池群 |
この辺りにある十数ヵ所の溜池には、キトンボ・タベサナエ・サラサヤンマ・チョウトンボなどの希少なトンボ類が生息している。池の畔にヤナギ類の群落を伴う池もあり、コムラサキやカメノコテントウの生息地となっている。 |
26.早岐瀬戸(全域) |
干潟に生息する希少貝類が多く、塩性湿地のシバナ・ウラギクが生育。また、シオマネキも生息する。干潟には数は少ないがシギやチドリが渡来する、貴重な場所。 |
27.宮村川(汽水域) |
汽水域は市内で唯一ワカウラツボ・ヒロクチカノコが生息し、タケノコカワニナ・ハザクラ・シゲヤスイトカケギリなどの希少貝類が多い。また、コアマモやウラギクなど希少植物も生育する。 |
28.宮津町の防空壕 |
防空壕が数カ所にあるが、そのうち2カ所はユビナガコウモリ・モモジロコウモリ・コキクガシラコウモリ・キクガシラコウモリが生息する。このように複数の種のコウモリが生息する場所は他にない。出入り口を塞がないようにする。 |
29.江上町江上浦 |
センベイアワモチ・シイノミミミガイなどの希少貝類が多い。また、ドロイやハマボウなど塩性湿地植物が多い。 |
30.黒島・伊島 |
キイレツチトリモチ・サツマサンキライ・モクタチバナの生育北限地であり、ミヤコジマツヅラフジも北限に近い。このように北限種がまとまって生育する場所は貴重である。海岸にはハマオモト・ハマゴウが生育し、本土側で唯一カワラヨモギが生育する。伊島にはクロサギの貴重な繁殖地があり、カラスバトの繁殖地の可能性が極めて高い。沖合の島嶼にしては珍しく塩性湿地が有り、ハマサジ・ハママツナ・アイアシが生育する。 |
31.宇久町三浦の崖と草原 |
崖地にはミサゴとハヤブサの繁殖地があり、草原にはヒゴタイやノヒメユリ等の草原性植物が多い。 |
32.宇久町倉ノ鼻 |
倉ノ鼻近くの崖地はミサゴとハヤブサの貴重な繁殖地となっている。 |
33.宇久町大浜 |
海浜性昆虫と砂丘性植物が分布する国内でも極めて希少な場所。 |
34.宇久町スゲ浜一帯 |
スゲ浜の陸側の砂地は、大陸遺存種と考えられる貝類のサナギガイや、昆虫のクロケシタマムシの県内唯一の生息地。砂丘状の場所はホタルカズラ・ハマタマボウキの生育地。長崎鼻は渡りの途中のシギやチドリの採餌場所として重要であり、海岸にはコウライシバ・スナビキソウが生育する。 |
35.宇久町福浦川 |
市内で唯一マツカサガイが生息し、アオカワモズクが多産する。またニホンウナギも見られる。 |
36.宇久町大久保草原 |
宇久島の草原に共通するのは海に接していることであり、本土側とは異なった草原性植物が見られる。特に、ゲンカイミミナグサ・ナンテンハギ・ヒメケフシグロは市内で唯一の生育地である。また、希少植物のヒゴタイ(大陸遺存種)やムジナノカミソリ近似種の生育地でもある。 |
37.宇久町平原草原 |
草原性植物の他にハンゲショウやスナビキソウが生育。秋期にはマミジロタヒバリが渡来する。ウラギンスジヒョウモン・クロツバメシジミの生息地。湿地部分にはコフキヒメイトトンボが生息しイヌタヌキモ・イチョウウキゴケが生育する。 |
38.宇久町寺島(指原鼻) |
ウミウのコロニーがありミサゴの繁殖地でもある。 |
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