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更新日:2023年10月4日
自然と生き物を愛する佐世保市民の一人です。
世知原の山中で、「佐世保市アライグマ防除計画」という名目の捕獲器を見かけましたのでお聞きしたいことがございます。捕獲したアライグマはどうなりますか?
元々はペットにする目的で海外から輸入し、手に負えずに捨てたりした個体が繁殖したものと認識しておりますが、人間の身勝手な行為で害獣などと呼び処分することはいかがなものでしょうか。
イノシシやシカなどによる農作物の被害にしても、戦後ほとんどの山に杉が植林され、生き物を育む広葉樹林が消失したことによる野生動物たちの食料不足による結果であることが原因であると思います。
この地球では人間のみが生きているのではありません。
すべての生き物は相互作用によって存在し、どんな小さな生き物でも命は尊いものであり、地球温暖化や気候変動による近年の大型台風、豪雨による災害の増加は自然をないがしろにしてきた人間のつけでもあります。
どうか安易な駆除に頼るのではなく、動物の命を尊重し、自然と人間が共存できる方法で、未来の世代に残せる地球になることを願って止みません。何卒、よろしくお願いいたします。
【令和5年2月受付】
このたびは、「市長への手紙」にご意見をお寄せいただきありがとうございます。○○様から、命に関する貴重なご意見をいただきました。またご紹介いただいた資料も読ませていただきました。
ご指摘の「佐世保市アライグマ防除実施計画」は、環境省の「特定外来生物による生態系等に係る被害防止に関する法律」に基づく、「特定外来生物の防除の確認」を受けて、アライグマによる農作物被害等の防止を図るために策定されたものです。その中で、捕獲したアライグマは本市から委託した猟友会や許可を得た捕獲者本人が殺処分することとなっております。
ご意見のとおり、すべての生き物の命は尊いものということは重々理解しております。しかしながら、アライグマが、日本古来の野生生物に影響を及ぼす生態系被害や、農作物等を食害する農業被害、また、人の生活環境に影響を及ぼす生活環境被害を引き起こしているという現状がございます。
被害にあわれ苦慮されている市民の方々から、多くの相談が寄せられており、そのような状況がある中で、本防除実施計画が実施されていることに対し、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
なお、ご意見にありますように、ペットである動物たちを最後まで責任をもって飼うことについては、本市動物愛護センターを中心に、広く市民の皆さんに発信しているところであり、これからも命の大切さについては機を捉えて伝えてまいります。
また、開発行為による自然環境の改変により、野生動植物の生息環境が悪化することがないよう、公共事業実施に際しては、環境影響評価を基に、環境保全の観点から望ましい事業計画を作るよう努めており、今後も自然と人間の共存共生ができる地球環境を守る取り組みは継続してまいります。
【令和5年3月回答】
農林水産部有害鳥獣対策室
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