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更新日:2019年11月27日
佐世保市で8月4日に開かれた「原爆写真展」の後援依頼を市教育委員会が断った件で、市長は27日の定例会見で、『「(写真展に付随して)署名活動をするのが好ましくない」と述べ、市教委の判断を支持する考えを示した。写真展の会場では、核兵器廃絶の署名活動が計画されていた。会見では、市教委の担当者が、改めて「原爆展や平和は否定しないが、一つの考え方への同意や反対を求める署名活動は応援できない」と説明した』との記事を新聞で読みました。
この記事だけを見ますと、市長さんは、「核兵器廃絶に反対」とも受け取れます。
私としては、署名活動も合わせて応援していただきたいのですが、市長の真意をお聞かせいただければ幸いに存じます。
【令和元年8月受付】
私としましても、世界平和や命の尊さ、さらには史実を伝えることは普遍的なものであり、これを写真展という形で表現されることは、市民の皆様に「平和」について考えていただける機会の提供ということで、十分後援に値するものであると考えております。
今回、当該写真展が後援には至らなかった理由は、該当の催し企画が写真展だけでなく、主催者が推進する特定の取り組みに対し、賛同を求める行為として「署名活動」が予定されていたことによります。
人・団体にはさまざまな考え・主義・思想・活動があり、その特定の主張に対し「賛同者を募る」もしくは「反対者を募る」という活動に関しては、「いずれも法等に反しない限り妨げはしないものの、どれかひとつの考え方を求める活動に“後援”という応援支持をすることは適当でない」と判断したものです。
佐世保市は、平成元年12月の「地球環境保全平和都市宣言」において、国に対しては国是たる「非核三原則」の厳守を、核保有国に対しては軍縮の推移と核兵器の究極的な廃絶を求めることを決意し、宣言しているところです。この時、私は、佐世保市議会議員として、1年近く徹底的に議論し、本会議で採択したという経験からも、当然、核兵器には究極的に反対であります。
一方、日本国政府の基本的立場は、核兵器国と非核兵器国との間の協力により、現実的かつ実践的に行っていくことが不可欠であるというものであって、核兵器禁止条約はこの基本的立場に合致せず、核兵器国と非核兵器国の対立を一層助長し亀裂を深めるとの考えから、政府はこの条約に賛成しなかったものと認識しております。
本市には、日米安全保障条約に基づく地位協定による国家的要請にて米海軍佐世保基地が存在しており、我が国のみならず、アジアと太平洋地域の平和と安全の維持並びに繁栄の基軸をなす重要な役割を果たしているとの認識を持っております。
国防の一端を担っている基地のある街の長としては、国と同じスタンスで取り組んでおり、このたびの記者会見では、このことを踏まえてお伝えした次第です。いずれにしましても、平和を希求する想いは、言うまでもなく○○様のご意見と一致するところでございます。
市民生活部人権男女共同参画課
教育委員会社会教育課
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