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更新日:2025年8月8日
佐世保市を流れる小森川の一部区間(三川内地区)が、環境省の「自然共生サイト」に認定され、これに基づき国際的なデータベース「OECM」に登録されました。
この認定と登録は、当該エリアの生物多様性の豊かさと、これまでの地域の皆様、市民団体、市の取り組みが高く評価されたものであり、国際目標の達成に貢献する日本の保全地域の一つとして、正式に位置づけられたことを示すものです。
認定されたのは、伝統工芸品『三川内焼』の産地として知られる三川内地区を流れる小森川の一部区間(今福橋~新行江農道橋)で、県内で4番目の認定エリアとなります。
周辺には水田が広がり、清らかな水辺には多様な生き物が生息するなど、豊かな里地里山の自然環境が広がっており、古くから地域の人々の暮らしを支え、憩いの場や子どもたちの自然体験の場として親しまれています。
世界的に生物多様性(多様な生き物のつながり)の損失が問題視され、豊かな自然を取り戻す「ネイチャーポジティブ(自然再興)」と、その国際目標「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」(2030年までに陸と海の30%以上を保全)達成が急がれています。
この目標達成のため、国立公園などの法律上の「保護地域」に加え、企業や地域、団体、個人などが主体となって生物多様性を守っている区域を、国(環境省)が認定する国内の制度です。
OECMとは「Other Effective area-based Conservation Measures」の略称で、「保護地域以外で生物多様性の保全に役立つ地域」を意味します。
これは、国立公園に代表される法律上の「保護地域」とは別に、民間の活動などによって実質的に自然が守られている場所をOECMとして国際的に特定・登録することで、国際目標(30by30)を達成するための仕組みです。
「自然共生サイト」に認定された区域のうち、保護地域と重なる部分を除いたエリアが、OECMとして国際データベースに登録されます。
今回の認定と登録を新たな出発点とし、小森川をはじめとする本市の豊かな自然を未来へ引き継ぐ取り組みを進めます。
認定エリアの自然に親しんでいただけるよう、自然観察会などのイベントを開催するほか、市民の皆様にもご協力いただきながら、エリアの環境を見守るためのモニタリングを実施します。こうした活動の状況はホームページ等で積極的にお知らせし、皆様の環境保全への関心を深める一助となるよう努め、将来的には、市内全体の生物多様性を守り育む活動へと繋げていくことを目指します。
引き続き、豊かな自然環境を未来へ継承するため、市民の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
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