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更新日:2023年11月9日
AED(AutomatedExternalDefibrillator)とは、「自動体外式除細動器」のことで、突然心臓が停止状態になった場合に、心臓に電気ショックを与えることによって、正常な動きに戻してやるための医療機器です。
心臓発作による突然死は、日本では年間約4~5万人と推定され、毎日100人余りの人が亡くなっており、交通事故の死亡者よりはるかに多い状況にあります。
そして、これまでに目撃されている突然死の原因としては「心室細動」が最も多いといわれています。
「心室細動」とは致死性の不整脈で、心臓の筋肉がけいれんを起こした状態になり、血液を送るポンプの役目を果たさなくなるものです。そのため全身に血液が回らず、脳にも酸素が供給されなくなりますので、数秒後には意識を失い呼吸が停止し、しばらくすると完全に心臓も停止してしまいます。
心臓が停止した状態とは、
の4つのうち、いずれかの状態になったことを示すのですが、このうちAEDによる電気ショックは心室細動と脈の触れない心室性頻拍に有効な治療手段です。電気ショックが有効な理由は、心室細動を起こした心臓(心室)に一瞬大電流を通じさせることにより、心臓(心室)のすべての筋肉をいったん収縮(興奮)させ、その動きとリズムを合わせて元の拍動を取り戻させるためです。
これまで除細動は医療行為として、医師や救急救命士等にしか認められていなかったのですが、AEDであれば専門的な知識がなくても簡単迅速に除細動を行うことが可能で、心臓突然死からの生存率の向上が期待されることから、平成16年7月からは誰でも使用することができるようになりました。
しかし、AEDは全ての心停止に有効ではないため、除細動が適用できない場合は心肺蘇生法を実施する必要があります。
AEDの電源を入れると、必要な操作が全て音声ガイダンスによって案内されます。
そのため使用する人は、その案内に従いながら電極パッドを貼り付けたり、通電ボタンを押したりするだけで、複雑な操作や専門的知識を殆ど必要としません。
AEDの大まかな使用方法としては次のとおりです。(イラスト提供:日本赤十字社)
1.AEDの電源を入れる
2.電極パッドを傷病者の胸部に貼る
3.ケーブルを本体に接続する
4.AEDが自動的に傷病者の心電図を解析する(解析ボタンを押すことが必要な機種もある)ので、除細動の指示が出たら除細動のボタンを押す
消防局では毎年定期的に救命講習を実施しています。
救命講習では突然の病気で心臓がとまって倒れた人やケガをして出血をしている人を見た時、救急車が到着するまで、その人の命を救うための応急手当の方法を身につけてもらうために、AEDの使い方や心肺蘇生法について学ぶことができます。
詳しくは佐世保市消防局のホームページをご覧ください。
大切な家族や仲間、また目の前で尊い生命を失おうとしている人を救えるのは、その場にいるあなた自身です。
また、救急隊が到着するまでにあなたが救命処置を行うことができれば、途絶えかけた命を救える可能性が格段に向上します。
尊い生命を救うためには、救命のバトンが途切れないように、迅速に引き継ぐことが大切です。これを「救命の連鎖」と呼んでいます。
安全で安心して暮らせる街づくりを進めるために、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。
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